お手元テレビスピーカーSRS-LSR100

SONYのスピーカー事件に思う価値ある商品が拡散される方法

2015年9月12日発売予定のSONYの新製品が話題です。その名も『お手元テレビスピーカーSRS-LSR100』。リモコン付きのテレビ用ワイヤレススピーカーです。

キッチンで料理をする主婦や、深夜でテレビの音量を上げられない時などに、手元に置いたスピーカーによって音声をクリアに聴けるというのがコンセプトの商品です。

何が話題かと言いますと、この商品を紹介する記事がアメリカのtechcrunch.comで掲載され、その翻訳文がTechCrunch Japanでも掲載されたのですが、商品を酷評するような内容でした。

その記事がこちら。
SONYは、このばかばかしいテレビリモコンにフルサイズのスピーカーを詰め込んだ | TechCrunch Japan

ライターはこの商品に対して次のようにコメントしています。

しかし正直なところ、このデバイスの見た目は最悪でありどんな使い方も非実用的だ。テレビのタイムシフトとストリーミングの時代、一時停止ボタンを押す方が、この巨大なリモコンに160ドルを払うよりずっとよさそうだ。

この意見に対して、何てとんちんかんな記事なんだと、各SNSで反発する声が多数投稿されています。一番多いのが耳の遠い高齢者向けによく考えられた商品だろ!というもの。

2015年8月27日15時22分現在、Facebookで4654シェア、twitterで2130ツイートというかなりの拡散ぷりです。

私は、ネットの意見て結構厳しいという印象を持っているので、今回のように記事に同調せずに、反発して良い商品じゃないか!と叫ばれる流れが興味深く感じました。

しかも相手は落ち目という印象を持たれているSONYです。叩きやすい存在だったはずです。恐らくこんな心理が働いていたはずです。

『SONYは、このばかばかしい・・・』という記事タイトルから入ってきたユーザーは、しめしめ叩いてやると思ったところ、意外に良い商品で振り上げた拳の収めどころとしてライターが叩かれたのだと予想します。

拡散される記事には『ツッコみどころ』があるという要素が重要で、バーグハンバーグバーグやLIGがふざけた(良い意味で)内容でバズる記事を量産していますが、ツッコまれることをかなり意識して作っておられるようです。

今回は意図せずにこの法則にハマったしまったのでしょう。

本当は価値のある商品を素で酷評してもらう

何て的はずれな記事なんだ、ライターなんだとツッコミが入る

拡散される

また、世の中になかった新しい商品だったことも、拡散されるための良い条件でした。既存の商品で、有名なものだと、すでに価値が世の中に認められているので、今回のような議論が起きにくいのではないかと予想します。既存でも無名の商品だったら期待できそうです。

今後、ステマ記事のメニューの中に褒めずにけなすという今回のようなパターンが加わるかもしれません。気をつけたほうがいいですよ。

さて、私の個人的なこの商品への感想は、高いよ!ということに尽きます。ソニーストア価格で19880円税抜では買えないです。

確かに、テレビリモコン一体型デザインはリモコンをすぐ見失ってしまうものぐささんには音で見つけられるし、テレビの音だけ聞きたい人もいるし、ある程度需要があるようには思います。

でも、高齢者用にっていう意見はどうなんでしょう。私も田舎へ帰るとテレビの音量の大きさにちょっとびっくりするのですが、祖母にとってはこれが普通なんです。

テレビの音量を上げればいいだけの事だったりするので耳が遠いからスピーカーを近くに置きたいっていうのはどうなんでしょう。

と、まぁ、色々と思うところはありますが、それを飛び越えて価格の高さが気になって買う気がおきません。3000円位でどうにかして欲しかったです。