農家が生き残るには

農家が生き残るには体験を売るイベンターになれ

8月28日に「農業協同組合法等の一部を改正する等の法律案」が成立しました。平成28年4月1日から施行されることになります。

この法案の1番の論点となったのが、農地法の一部改正の部分です。簡単に言うと規制緩和することで、企業の参入を促し、農業を活性化させようというものです。

農業の国家戦略特区に指定されている新潟市では、先行してローソンやセブン&アイ等が農業生産法人を立上げ、今秋から農作物の生産をスタートさせるという動きもあります。

家族経営でやっている農家を斬り捨てるのか!?農村コミュニティーの崩壊につながる!などと、反対する野党議員さんは言っておられました。

おそらくですが、これは家族経営の農家が淘汰されるというよりかは、大きな組織に社員として吸収されていく流れが起きるのだと予想しています。

そんな流れの中で、各農家が生き残っていくためにはどうすればいいのかを考えてみました。

1番は正攻法に、先日ご紹介した年商1億円の寺坂農園さんのように通販や直売所によるダイレクトマーケティングを実践してみることではないでしょうか。

この方法をやる上で重要なのがとにかく自分を売るということに尽きます。どういうことかというと、自分は何者で、どんな苦労をして、どんな思いで農作物を作っているか。をしっかりと説明する。

そして、でも普段はこんな愉快なやつなんです。というのが分かるようにSNSやメルマガでしっかり告知する。この人を応援したい!と思ってもらえるように自分をプロデュースすることです。

ちょっとした有名人になるくらいの覚悟と努力が必要です。

イベント屋さんになってみる

さて、今回の記事の本題なんですが、農業に対して正攻法なアプローチは上の記事で書きましたので、今回は別なアプローチについて考えてみました。

農作物だけじゃ儲からない。じゃあいっそイベントを売ってみるのはどうだろうというのが今回のアイデア。普段農家の皆さまが大変な思いで行っている作業も、普段農業をやっていない人達からすると立派なレジャーになったりします。

昨今の大人の工場見学が流行っているのもそのためです。フルーツ狩りみたいに農作物を収穫だけするっていうのはすでにあって、一定の需要はありますがそんなライトなものではなく、

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今回ご提案したいのは、豆まき→草取り→収穫までの一連の流れを体験してもらうというもの。子どもの食育のために土いじりをさせたいという親御さんは結構いらっしゃいます。

これがひとつ。

他にも農地でやってみたら面白そうなイベントの案をいくつか考えてみたのでご紹介します。と言っても、イベントなんてし切ったこと無いし分からんし、という方はゲストを呼ぶところから始めるといいと思います。

ゲストはイベントのテーマの専門家の方に来てもらうようにすると、その人に質問する形で進行すると話が弾みます。また、その人のノウハウも吸収することができますので、次回以降自分だけで開催ということもやりやすいと思います。

ゲストを呼んでBBQ

農といえば食です。昔からアウトドアは人気のレジャーですが、外で料理して食事をするだけで楽しいものです。ただ、なるべくロケーションは綺麗にしたいです。

ガーランド

ガーデンフラッグとか、ガーランドという、こんなカラフルな旗をそこかしこに結んでおくと雰囲気がぜんぜん違ってきます。Amazonとかで1000円位で買えます。

たけだバーベキューを囲ってのBBQ

img_about_mrbbq
http://takeda-bbq.com/

BBQ芸人たけだバーベキューさんを囲ってのBBQイベントです。ダッチオーブンなどのアウトドア器材を使った料理やBBQの楽しみ方やオリジナルレシピを教えてもらいます。

よしもとの芸人さんですが、文化人枠ということで、直接仕事の依頼をすることができるそうです。

mijincoキャンプ講座

mijinco
http://mijincocamp.jimdo.com/

ガールズアウトドアユニットmijincoを招いてのキャンプ講座です。アウトドアの専門家としてCS旅チャンネルでレギュラーを持ち、書籍も出版しています。アウトドア系のイベントではボンボンヘアゴムのワークショップなども開催しています。

しゃべる野菜イベント

野菜に触れるとなんと野菜が喋り出すんです。科学の進歩が野菜を『変なもの』と『敏腕営業マン』に進化させました。この2大ガジェットを一同に集め、実際に野菜に触れてもらい、体験してもらうイベントです。

セクハラ・インターフェース / 市原えつこ・渡井大己

センサーが取り付けられた大根をさすると、「あ~ん」と艶っぽい声で喘ぐというもの。一見するとバカバカしいこの作品だが、そのスタイリッシュな見た目と、革新的なコンセプトで、ネットを中心に注目を集め、多数のメディアで話題に。

トーカブル・ベジタブル / 博報堂

トーカブルベジタブル
http://www.i-studio.co.jp/news/2014/09/talkable-vegetables.html

店頭に並んでいる野菜に触ると、野菜が自身のトレ―サビリティを話しだし、自己紹介する。名前の通り、野菜がしゃべっているようにみえる店頭プロモーションツール。

ドローン・ラジコン操縦会

小型無人機「ドローン」の飛行を規制する改正航空法が9月4日に成立しました。私有地以外で気軽に操縦するのが難しい状況があります。

もし、広い農地をもっておられるのであれば、ドローンやラジコンメーカーを呼んで試しに操縦ができるイベントを開いてみてはいかがでしょう。

空撮のテクニックやカメラ・ドローンの選び方の解説をしてもらうと盛り上がります。メーカーさんや小売店さんに販促会のための場所を提供してあげてその場所代をもらうか、売上のマージンをもらいます

ドローンのメーカーさんは農業分野での利用も考えておられますので、横のつながりで仲間の農家さんを連れてくると喜ばれるはずです。

また、クラブというか、サークル的なコミュニティを作って、その参加費をもらうというモデルもいいと思います。さっきのメーカさん呼ぶとか、ゲストがいると盛り上がります。

例えば、ドローン芸人の谷+1。(たにぷらすわん)さんという方がいらっしゃいます。(ワタナベエンターテインメント所属)動画を見て分かるように素晴らしい操縦技術を持っておられるので間違いなく盛り上がるはずです。

メーカーさんは販促に力を入れているところに声をかけるといいと思います。例えば、Parrotとか、Ghost Droneとか。

Parrot

Parrotは本社がフランスにあるドローンメーカーさん。日本法人もあり、蔦屋家電と組んで、二子玉川ライズでドローン飛行体験イベントを開催した実績があります。

Parrot

Ghost Droneは、ヤマダ電機グループのコスモス・ベリーズが、中国のイーハンというメーカーの代理店として販売しています。

以上。農業と親和性の高そうなイベントアイデアでした。