商品企画の考え方

ジュエリー通販の商品企画の考え方

以前、ジュエリーの通販会社で店長として働いていた時にボツになった商品企画の企画書がでてきたので紹介します。

まぁ、店長と言いましても、WEBの専門家ではありましたが、ジュエリーについてはちんぷんかんぷんで、どんなデザインが良いのかとかも全然わかりませんでした。

ジュエリーはファッションアイテムですが、洋服と違って定番のデザインが売れる傾向にあります。そんな中でデザイン的なアプローチは私には無理がありました。

そんな私にできることは個としてのアプローチではなく面としてのアプローチでした。それはどう言うことかといいますと、まずは企画をご紹介します。

自分だけのジュエリー(名前入りパッケージ企画)

旅館やサービスエリアで見かける「名前入り」のお箸やキーホルダー。子供向けのお土産商品ですが、ありきたりな商品に自分の名前が入っているだけで買う理由になったりするものです。

その心理をジュエリーに応用した企画です。同じ商品で商品名だけを「hanakoの指輪」「keikoの首飾り」にして登録します。

ここに「この名前の人はこんな性格だ」等、姓名診断的な情報を付け加えます。商品画像には20代中盤~30代終盤までの「透明感・清潔感」のある女性の写真を使用。

しかも、綺麗な女性が並んでいるだけでそのサイトのインパクトは強いものになります。日替わりで一般の女性を紹介している「美女暦」など、美人系のサービスは一定の需要がありますしね。

中身を変えずに外側(パッケージ)だけを変えて販売する戦略です。これが出来るとどんない良いことがあるかといいますと、商品数を容易に増やすことができます。

ネット通販の売上は商品点数に比例すると言われています。商品点数が増えるとなぜ売上が増えるかというと、集客(PV)に影響があるからです。

WEBはページ数が多いほど価値のあるサイトとしてみなされ、SEO効果が高まったりするためです。

ネット通販の売上は「アクセス人数×客単価×転換率」で求められますので、PVが上がれば売上が上がります。

また、中身は同一商品を売るため、大量購入などで、ベンダーさんに対して価格的交渉をすることができ、値段を安くすることもできます。

安田生命が発表している、名前ランキングから上位100人分の名前からスタートし、状況を見て、名前のリクエストを募集するなど、随時商品を追加していきます。

天然石は、色で選ばれるというより、自分の誕生石だからとか、風水的な理由で選ばれることが多いので、いかに自分事にするかというところに注目した商品企画でした。

まぁ、当時は違うデザインの商品をとにかく沢山増やすという戦略を優先されたためボツになりましたが、今見返しても悪くない企画だと思うんだけどなぁ。

お店としてのブランディングにもなるし。それから、名前ってインパクトあるねという話で言うと、当時の私の家の近所に「美智子カレー」というカレー屋さんがあるのですが凄い気になるんですよ。

しかも美味しいです。あと、バームクーヘンのマダムシンコとかね。商品名に人の名前が付くと覚えやすい気がします。

なので、そういう意味では「誰々が作った指輪」という商品名でその「誰々」をキャラクター化して売るという方法もありえると思います。

芸能人プロデュースの商品が分かりやすいと思います。あと、シャア専用ザクみたいに専用っていう文字を入れるとかね。

まぁ、話がちょっとそれましたがそんな企画でした。