会話のキャッチボール

会話のキャッチボールが下手な人は自分の言いたいことを優先する

質問に対して聞き手の意図をくまずに自分の言いたいことを優先しちゃうとめんどくさい奴と思われちゃうからやめたほうがいいよというお話をします。

知り合いに漫画家を目指している大学生の男の子がいまして、かれこれ1年ちょいの付き合いになるでしょうか。写真のサークルで意気投合したことがきっかけで仲良くなりまして、たまにイラストの仕事をお願いしたりなんかしています。

で、先日。依頼していた仕事が完了したのでそのお礼を渡そうと、秋葉原で待ち合わせをしまして、街をぶらぶらしながらマンガ頑張ってるの?とか、近況を聞きました。

T君:頑張ってますよ~11月中に一本書き上げて出版社に持って行こうとしているんです。

私:何系のお話なの?

T君:ラブコメです。孫娘が心配で成仏できないおじいちゃんがトラブルをおこすみたいな。

私:意外だね。カウボーイビバップみたいなお話を描きたいって言っていたのに。

T君:シナリオの授業ではハードボイルド系のお話を自由に書けるんですけど、マンガにしようとすると自分の画力がともなっていなくて、まだ難しいのかなぁと。

私:まだ学生なんだし。とりあえず好きな題材で一度描き上げてみればいいのに。

T君:ですよね・・・

みたいな。彼の中にはいろんな葛藤があるみたいです。過去に4回出版社に原稿の持ち込みをしたそうですが、何を言いたいのか分からないとか、お話が散らかってるとか、アドバイスをもらっているようです。

私:ニセコイを100点としたらT君の画力は今何点くらい?

T君:え?ん~、そもそも何をもって画力が高いとするかなんですが、監獄学園ってご存じですか?あれってすごく絵が上手いって言われているんですけど、実際の人の写真をトレスして描かれているんです。それって果たして絵が上手いって言えるのかどうかという・・・

私:完成原稿を基準にしてくれたらいいよ。

T君:50点です・・・

私:T君はあれだね。もっと質問に対してストレートに簡素に答えるようにするといいね。そお言うのが作風にも現れちゃってるんじゃないかな。

T君:や。そうなんです!僕ってすぐ、「でも」とか、「しかし」とか、言い訳する言葉を使っちゃうところがあって、昔に比べたら今は大分良くなっているんですけど・・・

私:自分ってこんな人なんですっていう自己分析とか、ここまで考えてますっていうのも全部言わなくてもいいんだよ。じゃあ頑張ってね。

ってな感じでその日はお別れしました。

何か10コも下の子に厳しいこと言ってるみたいに見えますねw しかも自分の画力を採点させるとか、低いけど低い点数言いたくなくて話をすり替えたんだろうに。

今回、文章にするにあたって、会話の本筋だけを抜粋して書いていますが、会話は終始、まわりくどかったり、言い訳混じりで、仕事終わりでちょっと疲れていた私は正直、しんどくなっていたのは事実ですw

若さとか、クリエイター特有のプライドや承認欲求みたいなものがそうさせてしまうのでしょうけど。まぁ、また話はゆっくり聞くから許してよT君。

そっちで勝手に例えを用意してよ

さて、聞き手の意図をくまずに回答してしまうという人は結構います。聞き手のほしい答えを理解した上であえて外すというのはひとつのコミュニケーションの方法だったりするのでそれは良いのですが、

例えば営業マンにこれをやられるとオレの時間返してよと思えるくらい対応がめんどくさくなります。先日マーケティング系サービスの展示会がありまして、こんな営業マンに捕まりました。

営業:弊社のサービスは完全成功報酬制でやらせていただいております。

私:例えば費用はどれくらいかかるんですか?

営業:お客様の現状の課題によっても要件定義は様々になってくるかと思います。例えば、SUUMOのサイトのアクセス数を倍にするというのはかなり難しい作業になってくると思いますので・・・

私:はい。わかりました。ありがとうございます。

話を聞くのがめんどくさくなって逃げちゃいました。例えを聞いているので、そっちで勝手にこおいう場合はこんな要件にして、実際にこんだけ成果が上がって報酬としてこれだけいただきました。

みたいな。こんな話をしてもらいたかったのに。具体的な数字をこの場で出せないのであれば、それを正直に話して、後日ご提案に上がらせてくださいとか言えばいいのに、お茶を濁そうとするからめんどくさいなと思われてしまうわけです。

ヤフー知恵袋のデブリみたいな回答

まだまだあります。ヤフー知恵袋です。アホかと思う回答がいくつかあります。それはだいたい3つくらいのパターンに分けられます。

1.自分で調べろ
2.カテゴリーが違う
3.情報が足りない。もしくは具体的でないので回答できない。

まず①。だいたいこれを言う人達の言い分は、過去ログを検索する人たちの労力を増やすなというもの。私に言わせればそんなゴミみたいな回答で私の1スクロールを増やさないで欲しい。

そもそも情報は新しい方がいいです。古い情報がいつまでも正しいとは限らないので新陳代謝するためにも同じような質問が過去にあったとしてもどんどん質問していくべきです。

しかも、ヤフーだってバカじゃないですから検索キーワードに対して、関連性の高いページから上位表示させているので必要なページに辿りつけないなんてことはありません。

あと、目的が読み取れていないパターンですね。質問者は雑談したいんですよ。

②の言い分も①とだいたい同じ理由で情報を整理したいという理由で語られます。もしくは本当の親切心から。後者はいいです。前者の場合は諦めましょう。

500位上もあるカテゴリの中から適切なカテゴリを選ぶなんて現実的ではないし、強要するべきことではないです。あと、私はGoogle検索からヤフー知恵袋にたどり着くことしか無いのでそもそもカテゴリーという概念を持っていません。

③は、先ほどのT君や、営業マンの話と同じで、質問者の意図を読み取る力がちょっと足らないかも。そんな回答を飛ばすワンスクロールをしている私の時間を返してほしい。スルーして下さい。お願いします。

読者からの質問に対する、マンガ「銀魂」の作者、空知英秋先生がコミュニケーションについてぐうの音もでない回答をしているのでご紹介します。

質問:私は前期試験で「憧れている人」か「尊敬している人」をきかれたら「銀魂というマンガの主人公、坂田銀時です!」と答えようとしていました。

聞かれませんでしたが。これってアリだと思いますか?「二次元オタクきめえww」って思われますかね?そもそも二次元オタクってきもいいですか?

答え:君がやろうとしていたことは例えるなら「おにぎりの具で何が好き?「具志堅用高」って答えてるようなもんです。きめぇでしょ。 自分が具志堅の話がしたいばかりに人の話を聞いてない、会話が成立していないんです。

オタクがきめぇんじゃない、コミュニケーション下手なオタクは自己が肥大化して他人の話をきくより自分が何を話すかばかり考える人が多い。そして会話に不具合が起こる。それがきめぇんです。

面接はいかに自己表現できるか試す場でありますがあくまで会話の中でです。まずは面接官の話をちゃんとききましょう。「君の好きなアフロの具は?」「具志堅用高」なら解りますよ。

でも面接官は「おにぎりの具」を聞いているわけでしょ「二次元の尊敬する人」ではなく「現実で尊敬している人」を質問してきてるワケでしょ じゃあ君が答えるべきは一つでしょ

具志堅用高です

ユーモアを持ってしめる当たりが素敵なのですが、コミュニケーションてお互いがお互いの言葉をしっかり聞いて理解してしゃべらないと成立しません。

もちろん、質問者側が空気読めよと偉そうにふんぞり返るのもおかしな話で、回答者へのリスペクトは忘れてはいけません。7つの習慣で言うところの、感情移入して聞いて、相手を理解しなければ理解されないですよっていうことです。