普段、デスクワークで一日中パソコンの前にいると、目・肩・腰が痛くなってしまう方はたくさんいらっしゃるかと思いますが、腕や手も意外とパンパンになっていたりします。
キーボードの打ち疲れや、マウスの動かし疲れが蓄積して腕の筋肉が凝り固まり、肩の痛みの原因となってしまっているので、定期的なストレッチやマッサージでほぐしてあげる必要があります。
痛いところが原因とは限らない
筋肉は不思議なもので、実際に痛みを感じている場所と、その痛みの原因となる場所が一致しないことが多いです。肩こりで肩を揉んでも効果が薄いと感じていた方は揉むべき場所が違う可能性が高いということです。
この、痛みの原因となるべき場所のことをトリガーポイントと言います。そして、今回、肩の痛みの原因として疑ってみていただきたいのが腕や手の平です。
トリガーポイントは押すと激痛が走る
これまた不思議な事に、トリガーポイントは普段痛みを発していないのでその存在に気づくのが難しいです。しかし、押したり、揉んだりすると確実に激痛が走ります。これは、この部分に硬結(こうけつ)があるためです。
筋肉の硬結とは運動や怪我、もしくは緊張状態が続くことによって、筋肉の筋が損傷して収縮した状態になります。この収縮した状態が続くことによって硬いしこりのように固まり、硬結になってしまうのです。
硬結になってしまうと周辺の血管が圧迫され、血流が滞るため、痛みの原因となる物質が作られます。硬結は関節に近い部分に出来やすいのですが、ここには筋肉の末端部分があります。
やはり、筋肉が細く、小さい箇所の方が血流が滞りやすく、硬結が出来やすい傾向にあるので、トリガーポイントを調べる際には筋肉の末端部分をまず調べてみてください。
腕のマッサージポイント
さて、これから具体的に腕のマッサージポイントをご紹介していきます。やり過ぎは良くありません。痛気持ちいいぐらいの強さで行ってください。
腕橈骨筋(わんとうこつきん)
まずは腕橈骨筋(わんとうこつきん)です。肘からすぐ下の、外側にある筋肉です。肩こりの人は絶対この筋肉が痛いはずです。親指を使ってグリグリと押したり、全ての指で掴むように揉んでみてください。力を抜いてリラックスした状態で行ってください。
尺側手根伸筋(しゃくそくしゅこんしんきん)
肘からすぐ下の内側にある筋肉が尺側手根伸筋(しゃくそくしゅこんしんきん)です。この筋肉は、柔軟性があるため、トリガーポイントの特定が難しいです。
椅子に座り、腕の内側を外に見せるように膝に手をついて突き出すと、筋っぽくなっている所が分かるかと思います。ここを親指で押したり、腕橈骨筋といっしょに掴むように揉んでみてください。
三角筋(さんかくきん)
肩を覆うようについている三角筋は腕を上げるための筋肉です。関節の付け根辺りを親指で優しく揉みほぐしてみてください。四十肩の予防にもつながります。
手の指を反る
マウスの持ちすぎで手のひらも内側に固まってしまっています。手の平全体を外側に反るように押してあげたら、指一本一本も同じく、外側に向かって反らせて下さい。
以上。腕周りの肩こりの原因になりそうな部分をご紹介しました。腕のマッサージは仕事中でも周りの目を気にせずにやれるので定期的にほぐして硬結にならないようにケアしてあげましょう。