日々、何十通というメールを受けているのですが、もうそれやめようよと思うメールの言い回しや、勘違いした作法が沢山あります。今回はそれらを取上げて添削していきます。
世の中には必要のないメールがあふれていて、貴重な時間を奪われていきます。広告メールとか宣伝メールだったらアドレス指定して迷惑メール行きにしちゃいますけど、
厄介なのが、社内メールとか頻繁にやり取りのある取引先とのメールです。私の基本的なスタンスとしては、メールは簡素に、分かりやすく、正しい用法で、というのを心がけています。
通販で毎日メルマガを書いていると、基本的にメールは読んでもらえないものということを痛いほど理解できるようになります。
それは社内メールと言えど同じです。優先順位の低いタスクや、相手のメールはやっぱり読み飛ばされてしまうものです。私もそうですし。
で、そういうメールに限って勘違い作法を使ってくるので大変残念な気持ちになります。メールの基本は相手の手間を極限まで省いてあげることです。
・ワンスクロール
・ワンクリック
などです。
自分が送ったメールへの対応が1秒でも減らせるようにするのが真の思いやりであり作法と言えます。
表題の件
差出人だけ見て件名など確認せずに本文を開くことって多いと思います。その時に本文中に突然、表題の件と書かれていても良くわからないです。
恐らく件名の意味で使われているのだと思い、そこから視線移動をして、件名を確認し、何のことかを確認するわけです。手間だし、分かりやすい説明を放棄しているので失礼とも言えます。
例えばよく見かけるのがこんなメール。
お疲れさまです。
表題の件作成しましたのでファイルをお送りいたします。
~主文(制作物の解説)~
修正等ございましたらご指摘ください。
よろしくお願いいたします。
このメールの背景を少し説明しておきますと、これは私が、斜め向かいに座っているアシスタントさんに口頭でお願いした作業に対するメールです。
私がアシスタントならこんなメールにします。
ご依頼のファイルを製作しましたのでお送りします。
修正等ございましたらご指摘ください。
これくらいで大丈夫です。本当に。スッキリ簡素なメールを心がけて下さい。
取り急ぎ◯◯
例えば、「取り急ぎ、お礼まで」とか、「取り急ぎ、ご連絡まで」という使われ方をする「取り急ぎ」という言葉。これも良く見かけますがやめましょう。
意味としては、「本来であればお会いして伝えるのが礼儀ではありますが、とりあえず、急ぎメールでのご連絡を失礼します。」的な意味が込められているのですが、どれくらいの人が理解して使っているでしょうか。
文末を何となく締める便利な言葉として使われている方がほとんどではないでしょうか。非礼を詫びるための文言を略すのって失礼じゃないの?というのが私の見解です。
まず、前提として、会わないことは失礼なことではありません。お互い忙しいですし、電話で済むこと、メールで済むこと、あります。その上で、意味を理解して使うのであれば、略さずに使いましょう。
前文の「お疲れ様です」はいらない
前文の「お疲れ様です。」や、「お世話になっております。◯◯会社の◯◯です。」とか、末文の「よろしくお願いします。」という表記。
もちろん私も必要な場面では使うこともありますけど。下記の場合では省略してしまうのが正しい作法です。
・社内メール
・頻繁にやり取りのある取引先
・2往復目の返信メール
丁寧に返信の度に書く人がいますが、それは本当にやめてください。それはお客様相手のメールでもそうです。お互いに相手がどこの会社のどなたかは理解できているはずです。
転送メールの本文中の大量の宛先
これはメーラーにもよると思いますが、Thunderbirdを使っていると、転送をすると本文中に下記のような文字が挿入されてしまいます。
——– Original Message ——–
Subject:
Date:
From: メール
To: メール
~本文~
宛先が2~3人程度のメールだったらいいんですけどこれが10人とかになるとTOの欄に名前とアドレスがズラーッと並んでしまい、本文になかなか辿りつけません。
そもそもその話題に加わっていない人への情報共有として転送するパターンが多いかと思いますが、これをやってしまうと恐らくちゃんと読んでもらえないので、転送する際はTOの欄を削除して下さい。
簡素であること、分かりやすいこと、正しい用法であること、これを気をつけて気持ちのいいメールを書く参考にしてみてください。