催眠商法

催眠商法の手口を応用したベガス味岡氏の講演会がすごかった

僕が小さかった頃、母親の実家の近所にあるガレージで日用品の即売会があって、祖母と母と行ってきたんです。何気ない日常のできごとです。

最近、そんな何気ない日常をふと思い出すきっかけがありまして、あれ?もしかしてあれって詐欺だったんじゃねぇの?ということに気づいて母親に確認してみたんです。

浅羽ヒロミ
浅羽ヒロミ
昔さ、近所のガレージで日用品売ってなかった?
unknown
何だっけ?
浅羽ヒロミ
浅羽ヒロミ
ピンクの洗濯カゴを買っただか、貰っただかしなかったっけ?
unknown
ああ。あれ。詐欺の・・・
浅羽ヒロミ
浅羽ヒロミ
そう。あれってさ、催眠商法だよね。これ欲しい人!はい!みたいな。
unknown
そうそう。
浅羽ヒロミ
浅羽ヒロミ
何か買わされちゃったの?
unknown
いや。日用品貰っただけで帰ってきたよ。後から詐欺商売って聞いてびっくりしたっけ。

催眠商法の手口

催眠商法。どんな手口かというと、まず、路上でお年寄りや主婦を狙って当たりだけのスピードくじを配り、『景品があたった』などと言葉巧みに販売会場に連れ込みます。

会場へ行くと、同じように連れて来られたお客が数人と、物腰の柔らかそうな司会者が待っています。適度に人数が揃ったところで会が始まります。

これ欲しい人!早い者勝ち!と、元気よく手を挙げた人に安価な日用雑貨品などを次々と無料で配り、会場全体を『手を挙げなければ損だ』という空気にします。

ジャパネットたかたの高田社長があの調子でしゃべっているところを想像してみてください。断言しますがそんなに欲しくないものでも無料だし貰っておこうかなという気になってきます。

おしゃべりは上手で楽しいし、周りにはお客が何人もいるのに景品は早い者勝ちというルールに気持ちが高揚するとともに焦燥感に駆られ、一種の催眠にかかった状態になります。

会場の空気を支配したところで、突然高額な羽毛布団などを持ち出すと、空気に飲まれたお客が勢いで買ってしまったり、拒否する人には「契約するまで帰さんぞ」「さっき手を挙げたじゃないか」などと大声で怒鳴って無理やり購入させていたというものです。

このような商法を最初に行ったのが『新製品普及会』という業者で、その頭文字をとってSF商法とも呼ばれています。

対策としては、まず、怪しい誘いには乗らないということ。広告や宣伝によって巧みに販売会場に集めようとしますので気をつけてください。

販売目的を隠しての勧誘は禁止

催眠商法は、高額な布団を買わせるという本来の目的を隠して近づいてきます。そして、日用品などをタダ同然の値段で販売したり、無料で配布することで、『モノを買わなければ損だ』という心理状態に陥らせ、それに乗じて高価な商品を販売する商法です。

現在では特定商取引法によって、販売目的を隠しての勧誘(会場への連れ込み)は禁止されていますし、クーリングオフが適応されるので、もし買ってしまったとしても返金を求めることが可能です。

ベガス味岡氏が催眠商法のテクニックをセミナーで応用

ベガス味岡さんをご存知でしょうか?テレビ通販でお馴染みの、以前はオネェキャラで活動されていた方です。自作のフリップと軽妙なトークで商品を紹介します。

そんなベガス味岡さんが7月13日に東京国際フォーラムで開催された通販食品展示商談会で通販食品特命大使として商品が売れるツボとコツについて講演をしてくれるということでお話を聞きに行って来ました。

テレビであれだけ喋っているだけあって、とにかくお話が上手で、どんどん彼の話に引き込まれていくのが自分でも分かりました。30分があっという間に感じました。

ベガスさんのひとつ前の講演で話されていた方はあまりお喋りがお上手な方ではないようで、とても興味深い話をしてくれていたにも関わらず、失礼ながら途中寝そうになりました。

分析してみると、ベガスさんの人を引き込むトークには複数のテクニックが使われているのですが、中でも、僕の脳が活性化してしまったのはアレなんじゃないかなぁ。

ベガス味岡
ベガス味岡
今日はニコニコしながらふむふむなるほどって聞いてくれた方にはですねどんどんプレゼントを配っていきます。これ私が書いた本なんですけど欲し方いらっしゃいます?はい!いいですねぇ。前の人早かったですねぇ。あげちゃう。
ベガス味岡
ベガス味岡
それからですね、ついに野菜が洗剤になっちゃった、野菜洗剤パウダー。これ欲しい方いらっしゃいます?お姉さん早いですねぇ。どうぞ。

ってな具合にためになるテクニックの説明の合間合間に、プレゼントを配るんですよ。早い者勝ちで。正直、手を挙げるの恥ずかしいし、よく考えたらそんなに欲しいものでもないのに欲しい気持ちになっちゃったんですよね。不思議と。

これって、催眠商法のテクニックと同じですよね。この時は気づきませんでした。ただただ、ベガスさんの話おもしれーなぁ。凄いなぁ。こうやってお客さんに話せばいいんだなと、色んなテクニックを聞いて満足して帰ったのでした。

で、お盆に実家に帰省した時に、暇だったので、平成9年の浅羽町の広報誌『広報あさば』を眺めていたところ、催眠商法を注意喚起する記事が載っていてこの記事の冒頭につながります。

はっきりと申し上げなければならないのは、ベガスさんは催眠商法のテクニックを応用しただけであって、犯罪を犯したわけではないのでそこは勘違いされませんようお願いします。

でもね、ベガスさん言ってたんです。僕が本気を出したら皆さんにもここで商品を買ってもらうこと出来ますよ。みたいなことを。

浅羽ヒロミ
浅羽ヒロミ
ベガス味岡こえええ(笑)