大学ジャーナリストの石渡氏

大学ジャーナリストの石渡氏 ライターの年収を明かす。去年は600万円

前回に引き続き、宣伝会議の編集・ライター養成講座特別体験講座の内容をご紹介していきます。最近の編集・ライター養成講座のキャッチコピーが「いいね!より、ギャラがほしい。」という直球だったこともあってか、石渡氏が自身の年収を明かしてくれるなど、興味深い内容でした。

浅羽ヒロミ
浅羽ヒロミ
それではどうぞ。

石渡氏: それから、私がこの講座を受けたあとに、就活の取材をするようになって、就活の話が面白かったので一冊の本を作りました。

それがこの「就活のバカヤロー」という本です。コレがおかげさまで、2008年刊行なんですけども、その後14万部まで伸びました。

本の印税は基本10% 去年の収入は約600万円

今日、この人数なのでぶっちゃけて言いますが、本の印税って基本10%です。これは共著なので半分の5%です。本の値段が820円。

ですから、例えば最初1万部だったとして、820円×5%×1万部で41万円ですよね。だけど、出版の面白いのは、1万じゃなく、5万売れましたと。

であれば、大した苦労もせずに×5で、205万円となり、14万部でまぁ、それなりの(574万円)金額になります。

で、ただし、その後調子に乗って「就活」と付いたタイトルの本を4冊続けて出したところ残念ながらことごとく外しました。

残念ながら、1万部止まりでした。で、しかもそれを出している間に、うっかり、2ちゃんねるの西村博之と対談したところ、彼にボロボロに言い負かされました。

で、困ったことに、YouTubeとニコニコ動画にその時の映像が残っております。

おかげで私のTwitterのアカウントが月に1回必ずプチ炎上をおこして、石渡たいしたこと無いとか、就活を偉そうに語るんじゃないとか書かれて困ったなぁと。

まぁ、全然困ってはいないんですけれども(笑)で、まぁ、その後、今は毎日新聞の大阪版と、北海道新聞で月に1回連載を持たせて頂いたりですとか。

J-CASTニュースで週に1回連載を持たせてもらってます。で、後は書籍の企画が色々動いている最中なので、大儲けではないんですけれどもまぁ、ボチボチといったところですね。

この人数なのでぶっちゃけますが、去年の収入が約600万円といったところです。私が今39歳なので、600万円であればまぁ、人並みといったところですかね。

斜陽の出版業界 ポストと現代が100万から20万部

で、よく出版業界が斜陽斜陽と言いますけれども。みなさんも多分どっかで聞いたことあると思いますが、正直斜陽です。残念ながら。

確かピークの時に出版業界って2.6兆円だったんです。業界の売上規模が。で、それが去年いくらだったかというと1.7兆円位にまで下がってます。

で、何が売れないかというと雜誌ですね。残念ながら。例えば、昔、総合週刊誌で言うとポストと現代が100万部売れてたんですよ。

それが今、30万部と言われています。多分、ポストと現代30万部行ってないと思います。多分、20万部とかくらいですかね。

で、私が関わっていたAERAという雜誌も、調子のいい時は20万部とか言われてた時代もあったらしいんですが、私が出入りするようになった2005年頃ですね。

今はおそらく、10万部。無いかな。8万部とかですかね。どれくらい酷くなるかというとですね。

2005年ごろですかね、大学特集を任されて、京都、鳥取、広島、東京の大学を回って、交通費と宿泊費でざっと20万円くらい掛かったんですよ。

で、請求書を出してすぐにお支払いいただきました。で、その3年後。書籍の原稿があるので離れて、またAERAに呼ばれて、大学と週の打合せに行って、で、今大阪の大学が面白いんですと言ったところ。

交通費出せないから悪いんだけど電話取材で済ませてと言われました。それくらい売れてないと。ただ、出版が今ここまで減ってはいるんですけど一応光はなくはなくて、それが電子書籍です。

続きます。

電子書籍市場規模
電子書籍市場規模2500億円まで伸びる見込み