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浅羽ヒロミ宣伝会議の編集・ライター養成講座特別体験講座の文字起こしです。前回自身の年収を明かしてくれた石渡氏ですが、今回は電子書籍について語ってくれてます。それではどうぞ。
石渡氏:
電子書籍って毎年のように今年こそ電子書籍元年だってことで盛り上がるだけ盛り上がってその後、ことごとく外れるんですよ。
だから出版業界では電子書籍元年はあっても、電子書籍2年目は無いと。ずーっと言われ続けてました。
で、実際に売上も大したこと無くて、2011年で600億円くらいですよ。で、しかも600億の内、大半はポルノ漫画、ないしはポルノ小説です。
だから、一般の書籍とかは殆ど売れてなかったということです。ところが、去年、ちょっとだけ増えました。約1000億円。
で、今、1.7兆円のうちの書籍が8000億ですから8対1まできたのかなと。で、何で、市場規模が下がっているのに電子書籍が400億も増えたのかというと。
スマホで書籍を読む人はそこまで多くないんですが、タブレットが普及しつつあって、タブレットで電子書籍買おうかって人が非常に増えてます。
それがあって、電子書籍の市場が増えてます。アメリカの場合、電子書籍と書籍の割合が大体、1対3と言われています。
なので、日本でも書籍の8000億円に対しての3なので、2500億円までは電子書籍が伸びるんじゃなかろうかと言われています。
それに、私も出版業界にいる以上は、伸ばさなきゃなって考えてます。
学生「500円なら新書買うかも」
で、私は就活がらみの本で学生の方と色々話すことがあるんですけど学生の方に聞くと本が高いと。新書も800円だとちょっと高くないですかって言われるんですよ。
出版業界にいる人間としては、ソフトカバーの新書が800円で読めるから安いんじゃない?っていう感覚なんですけど800円だと高いんですって。
じゃあ、いくらなら買うのかと聞いてまわるとですね、500円なら買うっていうんですよ。でも500円だと文庫かブックレットしか出せないですから、分厚い内容を書こうと思ったら私の場合紙では出せません。
1ページ1円の電子書籍に未来はあるか?
で、その点、電子書籍であればページ数と無関係ですからあれこれ出せるのかなというのがあって、ちょっと宣伝ですが、来年3月に就活のQ&A集の電子書籍を出すんですよ。
価格がいくらかというと300円です。300円で新書一冊分。2冊同時に出します。仮タイトルが300円就活です。
で、多分Amazonのキャンペーンが入ったらこの300円がさらに150円になります。で、おそらくページ数が150~200ページ位なので、その話を学生にしたところ、あぁ、1ページ1円ですか。そこまでデフレなんですねって言われちゃいました。
まぁ、今回はあくまでも実験でして、電子書籍でそこまで値段を下げたらどうなるんだろうというね。
続きます。