僕がまだ19歳だった頃。当時の僕は照明の専門学校に通い、日夜コンサートの明かりを作る照明さんを目指し、勉学に励んでおりました。
授業のひとつに「電気基礎」というのがあって、その名の通り電気の仕組みなんかを学ぶ雑学だったと思う。多分。
昔のデータを整理していたら「電気基礎」で書いたと思われるレポートを発見。中を見てみると何故か北朝鮮の人口と食糧問題について書かれていて自分の目を疑った。
当時はブラックワイドショーという、故細川俊之さんがキャスター役として、どうでもいいことや、シュールな実験、北朝鮮ネタなどを伝える深夜バラエティ番組に大ハマリしていた。
中でも、北朝鮮の子供たちによる少年律動体操のキレッキレな動きに大爆笑していたのを思い出す。
さて、レポートの中身だが、どうやら無謀な農法によって引き起こされた水害によって電力不足を引き起こしてしまったことについて書かれていた。
テーマは「人口と食料」。どうやらコピペしたような文章ではない様子。せっかくなのでブログにあげてみることにする。
人口と食料
毎年数多くの餓死者をだす北朝鮮。その背景には金総書記が深く関わっていた。北朝鮮の現状としてまず、お米を食べる機会がめったに無いということ。
約300万人の行方不明者がいるとされているが、その中には餓死者も含まれる約9割が死亡者。残りの1割が中国へ脱北したんじゃないかと言われている。
子どもはやせ細り、身動きすらままならない。こんな深刻な被害がなぜ生み出されてしまったのか。その元凶の一つに主体農法というものがある。
これは故金日成国家主席が唱えた農業方法で、この間違った農法を押付けたために農業をデタラメにしてしまったのだ。
主体農法を始めて以降主食である米の生産が思うように上がらなくなってしまった。悲惨な事態の元凶ともいうべき故金日成主席の農業政策。
それは、こんな恐るべき形で行われていた。密植。それは主体農法の最大の特徴。農作物を植える間隔を狭めて沢山栽培すれば収穫が増えるだろうと故金日成が考えた。
ところが、密植が最悪の事態を引き起こした。稲の育成に必要な肥料が足りなくなってしまい、逆に米の生産量を激減させてしまったのだ。
さらに、規定で決まっているため時期がきたら育っていようがそうでなかろうが上から言われたとおりに収穫しなければならないという。
稲作の常識を無視して収穫の期日までも上層部が決めていたという。これによって米の生産量は益々減少することになる。
米作がうまくいかなくなって金日成はトウモロコシを植えることにした。鶴の一声で国土の大半を占めている山々を段々畑化政策と称して開拓。
山は次々と切り開かれトウモロコシ畑が作れていった。これによってトウモロコシの生産量は急増、一般の食卓では米に代わり、トウモロコシが主食となる。
粉末にした物を加工して食べられていた。当初、米からトウモロコシへの主食の転換は成功したと思われた。
ところが、大規模な水害が続発、この大惨事は主食をトウモロコシへと転換させたことが引き金となっていた。
トウモロコシは根が非常に浅い、それを山の傾斜地に植える、そこへ雨が降るとザーっと流れてしまう。それが土砂となって川が溢れる。
当然トウモロコシの生産量は激減。さらに、深刻な電力不足を発生させてしまう。なぜならば、北朝鮮は水力発電が主。
トウモロコシ畑として開拓され保水力を失った山は少しの雨で簡単に土砂崩れを起こす。流出した土砂はダムへと流れ込み、水
力発電に必要な水を失ってしまった。
食糧不足だけでなく電力不足まで誘発。国民の生活を脅かし続ける主体農法。しかも、稲作での失敗に懲りず、トウモロコシも密植していたのだ。
どこで何を栽培するか、それも故金日成が決めていた。そのため毎年同じ土地で同じ濃作物を作る連作が当たり前だった。
連作は非常に危険で、連作障害が起きる。トウモロコシは出にくいが特有の病原菌が増えて生産収量が落ちていく。これは世
界中で立証されていることである。
農業の常識を無視した主体農法によって食糧危機は極限まで悪化し、餓死する人々が激増するという結果が生み出された。
そんな中主体農法を受け継いだ金正日総書記は新たにジャガイモの生産に力を入れている。これによって本当に北朝鮮の食糧危機は救われるのか。