今年の2月に埼玉県の所沢市で小中学校へのエアコンの導入を決める住民投票があり話題になりましたね。結果は1.9倍の差をつけて賛成が上回ることに。
だいぶ渋っておられる様子でしたが、話題になり過ぎたという認識があるのでしょう。4月、次いで6月と、順次所沢市内の学校へエアコンを導入していくという発表をしました。
そもそも、2006年に市内の全校に導入する方針があったにもかかわらず、2011年に当選した新市長の藤本氏がその方針を撤回したことが事の発端のようです。
昨今、よく言われるのが『近年の夏って昔よりも暑くなったよね。』というもの。僕は東京在住なのですが、体感的にはやっぱり暑くなってますよ。間違いなく。
東京都環境局の資料によりますと、ヒートアイランド現象によって、過去100年で約3℃、気温が上昇しているそうです。
まじかw
そんな状況を考慮してか、まぁ、考慮してるし、お金があるからなんですけど、東京の公立校のエアコン設置率はほぼ100%という状況だそうです。
出典:内田良 | 名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授
一方で、地方ではエアコンの設置が進んでいないところがほとんどというのが現状です。
お盆休みに帰省した際に小学校の時の恩師と飲む機会があったので、話題のエアコン格差について聞いてみるとかなり辛いよという返事が。御年52歳。美魔女な先生です。
私物の扇風機を持ち込んだりしてるんですって。先生偉いわ。ほんとに。エアコンの効いたオフィスで時に寒いと思いながら一日中パソコンの前にいる僕には考えたくないシチュエーションです。
先日、袋井駅周辺の空き店舗問題について書きましたが、エアコン問題も、中学生未来会議の議題に上げられていました。自分たちのことだからね、そりゃそうだ。
質問をしたのは僕の母校でもある浅羽中学校。なんと、今年度で創立50周年を迎えたとのこと。僕が通ってたのが20年前・・・ってもうそんなに経ったの!?w文字にするとびっくりする。
年齢の話は置いといて、校舎の老朽化もかなり進んでいるようです。
中学生議員からは、
6月から7月にかけてコバエが発生し、勉強に集中出来ませんでした。生活環境を改善するため、エアコンの設置は可能でしょうか?
という質問。
対する原田市長は、
浅羽中学校は校舎の建て替えを検討中です。エアコンの設置は全体の設備計画の中で快適な学習・生活環境が設備できるように取り組みます。
という答えでエアコンの設置については明言しませんでした。
東京の気温が上がっているというデータは有りましたが、袋井市はどうなのか?気象庁のWEBサイトからデータを抽出してグラフにしてみました。袋井市の項目がなかったのでお隣の磐田市のデータです。
1978年~2015年の7・8月の平均気温、最高気温、最低気温のグラフです。正直グラフや数字だけを見てると横ばいといった感じですが、トレンドラインを入れてみると気温が上がっているのが分かります。
緩やかではありますが、静岡県でも気温が上昇傾向にあるようです。さて、そんな静岡県内のエアコン設置率といえばまだまだ10%にも満たないような状況です。
そんな静岡県内にあって、エアコンの設置が進んでいる地域があるとか。それは東部地区にある、長泉町です。地図で見るとこの位置にあります。赤で囲まれてるところですね。
立地的に首都圏へのアクセスが良いため、ベットタウン的な役割を担っています。
また、立地の良さにあぐらをかかずに、子育て支援に力を入れてきました。
例えば、中学校3年生までの医療費の完全無料化や、第3子以降の保育料の無料化など。結果、人口増加率や財政力指数は県内1位。その取組は、全国的にも注目を集めています。
出典:日本地域番付
エアコン設置についても、町のWEBサイトにはっきりと明記されています。なるほど。財政が安定しているからこそのエアコン導入なわけです。
でも、財政の規模的には袋井市のほうが余裕が有るわけなので、未来への投資と思って子供たちのためになるような事に予算を割いていただきたいですね。
それが学校の改築でも、エアコンの導入でもいいでしょう。少子化対策になるような1手を期待します。